NYMPH()MANIAC

 

 

 デンマーク人映画監督ラース・フォン・トリアー(Lars von Trier)の作品はカンヌでグランプリを取った、"奇跡の海"(Breaking The Waves)を見て以来。粒子の粗い映像とロックを多用した音楽が良かったし、痛々しいけど良い映画だと思った。主演のエミリー・ワトソン(Emily Watson)も気に入った。

 そのあと日本でも話題になったらしいダンサー・イン・ザ・ダーク(Dancer in the Dark)。New Yorkに来てすぐ、1番最初に見た映画。ミュージカル部分はあまり好きではなかったけど、感動した。終わってすぐ当時Upper West SidenいあったTower RecordでCDを買った。ビヨーク(Björk)もデイヴィッド・モース(David Morse)もNew Yorkの家の近所で見かけた。ビヨークは妊娠中だったのを思い出す。

 そして次にドッグヴィル(Dogville)。ニコール・キッドマン主演。それより話題となったのは、その設定。家や背景等は何もなく、舞台の上にチョークで線が引いてあって、誰それの家だとかElm Streetとか書いてあっただけ。変である。元々この人はDogma 95とかというものを設立していて、それは映画でも現実に近く撮るとかというような感じだったと思う。しかし、ダンサー・イン・ザ・ダークのミュージカルパートといい、ドッグヴィルといい、真逆。他にも3作に共通だが、兎に角主演女性を痛めつける。これでもかというくらいのずっと上を行く位。どSもいいところ。

 そういったわけで彼の作品はしばらく見ていなかった。しかし久しぶりに新作Nymph()maniacを観てみた。Nymphomaniacを辞書で調べると「女子色情症患者」となっている。主人公があのシャーロット・ゲンスブール(Charlotte Gunsberg)で、結構好み。彼女が色情という訳だが、彼女がSexシーンを演じているのではなく、彼女が回想しているだけ。実際に狂っている過去のシーンではStacy Martinが演じている。よう知らん。本番やりまくりだし、入れているところも見えるし。ポルノ女優とのシーンを使ったらしい。

 でもあまりにもシャーロット・ゲンスブールと似ていない。Stacy Martinが10、20代でCharlotte GunsbergがMiddle agとなっているが無理がある。そのせいで結構さめる。回想シーンには見えない。

 物語はシャーロット・ゲンスブール演じるjoeが倒れているところから始まる。そこに通りかかったStellan Skarsgård演じるSeligmanが彼女を家に連れて行き解放する。気がついたJoeがSeligmanと話し始める。Seligmanは釣りのこと。Joeは過去のこと、つまりやりまくっていた時のこと。

 Part Iは5つのエピソードに分かれている。"Breaking The Waves"の時のようにエピソードを分けているが音楽と組み合わせていない。

 Stellan Skarsgårdはもうラース・フォン・トリアー作品の常連。スウェーデン主審だが英語も上手いし、流石スウェーデン人。"The Girl with the Dragon Tattoo"にも出ていたし。 個人的には"Good Will Hunting"の教授役、"Goya's Ghosts"nおGoya役が印象深い。 ラース・フォン・トリアーの作品では、"Breaking The Waves"、"Dancer in the Dark"、"Dogville"、"Melancholia"と出まくり。

 アメリカでは成人指定されていて、ポルノ映画と同じだが、あまりエロイ感じはない。ただやっているだけ。最初は正直つまらんと思った。観たのは失敗かと。

 ところがエピソード3から面白くなって行く。笑える。Joeは沢山のboy friendとやりまくっている。その内の1人とは不倫で、喧嘩になり、男を追い出す。すると男が家族を捨てて戻ってくる。そしたら、奥さんと子供までついてくる。このシーンが笑える。もうポルノというよりコメディ。この奥さんユマ・サーマン(Uma Thurman)に似ているなと思ったら、本人だった。久しぶりに観た。しかもちょい役。最初はこの役はNicole Kidmanの予定だった。

 久しぶりに観たのがもう1人。クリスチャン・スレーター(Christian Slater)。Joeの父親役。最近目立っていないが、ちゃんと活動しているよう。個人的にはThe Good Shepherd以来。昔はいい俳優だったのに。今回はうんこ漏らしたり…まあインパクトはあったけど。

 "Wall Street: Money Never Sleeps"や"Transformer"に出ていて、この作品ではJoeの若いときにSexするJerômeの役をやっているShia LaBeoufはこの映画に出るためにラース・フォン・トリアーに自分の性器の写真や、ガールフレンドとのSexシーンの映像を送ったらしい。笑える。

 あと笑えたのが男性器を次から次へと見せるところ。10人以上のモノの写真が映し出されるが、色んな人種があり笑える。しかも半分以上が包茎。女性器丸出しのカットもあるが、日本ではどのように編集されたのだろう。

 だんだん面白くなって来たところでpart 1は終わり。Part 2の予告もあり、これは2も観るかと思っていたら、最近New Yorkでの公開は終わってしまった。もともとはIとIIで1本の映画として撮影されたらしいが、2つに分けられた。

 DVD等で観るしかないのか…。

 

Dr. Robert

 

Time Out New York ------ Not Rated(最高5)

New York Daily News ---- Zero(最高5)

Premiere --------------- *(最高4)

The Guardian ----------- Unknown(最高5)

Rolling Stone ---------- ***(最高4)